創約9巻の簡易バレ含む感想

2020年2月にスタートした創約も2023年12月で9巻。
とある魔術の禁書目録の第1巻が初めて世に出たのが2004年4月ですから、もうまもなく刊行20周年とになります。
さて、前巻は、シュプレンゲルに『矮小液体』が撃ち込まれ重体。
治療にはアリスの力が必須。
そんな彼女の頭部をCRCが破壊。
危険を察知したキングスフォードが、彼と対峙したところで終了しました。
本巻はその続き、序章から達人同士のバトルです。
日常パートはほとんどなく、最後まで複数のキャラが入り乱れる総力戦となります。

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登場人物

薔薇十字団?
CRC(自称/本名:ヨハン=ヴァレンティン=アンドレーエ)

上条勢力
上条、インデックス、オティヌス、美琴、食蜂、青髪

超絶者
アリス、ムト、ボロニイ、トリス、マリア、アラディア、シュプレンゲル

アレイスター勢力
スター(コロン)、脳幹、キング、エイワス、ミナ、リリス

学園都市
一方、クリファ、カザキリ、浜面、滝壺、白井、固法、打ち止め、芳川、カエル

イギリス清教
ダイアン、アニェーゼ、ルチア、アンジェレネ

新キャラは0。
創約初登場のキャラが何人かいるような?
一部を除いて、それぞれのキャラにはちゃんと役割があります。
どうでもいいことですが、固法に対する上条の目線がちょっと気になったりしています。

主なバトル

CRC VS キング
CRC VS 上条
CRC VS 上条勢力
CRC VS 上条+超絶者
CRC VS 学園都市
CRC VS スター
CRC VS 神浄
CRC VS アリス

改めて一覧にするとすごいですね。
CRCは、これだけの戦いを半日?でこなしています。
復活したばかりなのに、どんだけタフなんだよ!

各勢力の目的

CRCの短期的目的は超絶者全員の抹殺。(特にシュプレンゲル優先
長期的目的はある人物の評判を貶めること。
特に急いでいる感じはない。
遊びながら、楽しみながらそのついでみたいな印象が最初はありました。
まあこれも、読み終わった後だと、演技だったのかもしれません。

それ以外のキャラの目的はほぼ一致しています。
CRCの進軍を止めることです。
ここについて能力者とか超絶者とか魔術師とか立場は一切関係なし。
敵の敵は味方
過去の諍いは腹の奥底に留めてみたいな、余裕のない状態を表しています。

話の大まかな流れ

CRCは第12学区からシュプレンゲルのいる第7学区に移動しようとしています。
それも散歩気分で。
迎え撃つ準備時間がないこともない。
学園都市側は3段階の防衛線を築きます。
そこを突破され、病院内のシュプレンゲルが抹殺されたら、上条にとって敗北となります。
ストーリー構成は創約2巻に近い印象です。
あのときは、上条が庇護対象で、美琴、食蜂の2人がメインで戦っていました。
それと比べると、戦いの規模は今回のほうがはるかに上です。
ヴェント、アックア、僧正が学園都市に来たときも似たような流れでしたが、一人の巨大な敵を寄ってたかってみんなで叩くというのはこれまでなかったように思います。

話のテーマ

救済条件
誰を助けて、誰を見捨てるか。
自分にとっての優先事項。
普通の大人であれば、1度は考えることがあるのかもしれません。
私の第一は、同居している家族といったところでしょうか。
次に親戚、友達、ご近所さん、職場、知人、日本人・・・
救済条件は本当に人の立場によってさまざまです。
小中高生あたりなら、友達や彼氏・彼女が最初に来ても不思議ではありません。
老い先短い高齢者なら孫とか。
学校の先生なら生徒。
医療従事者は患者。
警察官は地域住民といった感じになるのでしょう。
中には、人類みな兄弟と考える人も?
同じ人間なのだからみんなで助け合っていこうよという考え方。
ただ、現実にはそう甘くありません。
善人はともかく、悪人を助けるのなんかもっての外という人も普通にいるでしょう。
悪人の場合、少なからず恨みを持っている人が一人や二人はいます。
その人たちからすれば、悪人はいないほうが幸福。救われて得することは何一つないのかもしれません。
救済条件に善悪を組み込むかどうか、今回はそういう話です。
それと補足で、新約10のオティヌスと似た印象を持ちますが、あっちは悪人の処罰について提示しています。
悪人だから、危険だから殺すと考えた人が大勢で、それを許すまじと上条は奮闘したわけです。

全体的な感想

自称CRCについて
偽物とはいえ、本当に強い。
これでもか、これでもかと攻撃を加えてもビクともしない。
むしろ、追い込まれピンチになることを期待しているかのように。
泣き上戸になるほど動物や植物をこよなく愛し、人間は邪魔と捉えているところも面白い。
自分の言いたいことを言い、自分のやりたいことをやり、一切人の意見に耳を傾けず、自分の意志を貫く。
敵がどれだけいようともお構いなし。ブレず唯我独尊。
ちょっと羨ましかったりもしましたが、その行動にはある裏の意味が・・・。

神浄について
役立たずの上条が最後に頼ったおかげで本領発揮。
アウレオルス戦での初出から足掛け19年(作中では半年)でよ・う・や・く!
読者視点からすると待ってましたという展開。
気持ちが昂らないはずがありません。
今までは出ても数秒でしたが、今回は十数分の登場。
第一感はバリエーションが豊富。
ドラゴンというと、噛みつく、火を噴くといった単純なイメージしかありませんでしたが、それ以外にもいろいろやってます。
金縛り、止血、強奪、カメレオンなどなど。
特に印象的だったのは支配(壁を閉じたり開いたりといった無機物操作)。
神のみわざ。幻想殺しを持つ上条にはありえない奇跡の産物。
1回限りの反則ワザとのことですが、これから先、もう出ないのは名残惜しいものがあります。

復活について
ママ様が使うこの魔術、便利ですね。
仮に死んだとしても、生き返ることができる。
上条はこれまで3度救われ、今回の事件でも名ありキャラ数人に使っています。(ひょっとしたら警備員にも?)
これは逆に言うと、彼女がいち早く死んでいたらバッドエンド確定で、たとえシュプレンゲルが救われても、救済の選択が意味を持たないものとなります。

上条について
味方が総崩れし、にっちもさっちもいかなくなった上条は、言葉も暴力も効かないCRCに対して、殺害を選択しました。
そのための神浄だったのですが、果たして正しいといえるのか。
スターの言葉を借りるとすれば、おそらく失敗だったのでしょう。
客観的に見れば、CRCは幻想殺しで無力化できない相手ではなかったように思います。
他者より早くCRCの正体を見抜いたオティヌスが傍にいれば、また違った結果になったのかもしれません。

今後の展開予想

再生後、またどこかズレてしまったアリスがどう動くのか?
彼女の近くにいるインデックス、オティヌス両名は、無事、上条に再会できるのか?
計画がご破算となった超絶者どもは離散?
キングスフォードは退場?でもやることは変わらず。
自称CRC復活の可能性極小。
神浄を使役した上条に副作用があるのかないのか。
一番気になるのは、シュプレンゲルの処遇です。
なんとなく新統括理事長の隣に戻ると予想。

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