創約11巻の簡易バレ含む感想

ひとまず、創約11巻が無事発売されてよかったです。
サイバー攻撃の一報を知ったときは、どうなることかと。
前巻のあとがきもちょっと気になっていましたから余計に、読めたことの幸せを現在噛み締めています。
さて、今回は死後のお話。
自分が死んだらどうなるか?
誰しも1度は考えたことがあるのではないでしょうか。
一応、地獄編ということでいいのかな。
ですが、怖さより疑問のほうが先行している気分!

スポンサーリンク

登場人物

メイン
上条、キングスフォード、ヨハン(自称CRC)

地獄の番人
悪魔大王、ミノタウロス、ケルベロス、ニュクス、ハーピー

サブ
クリストフ、インデックス、美琴、青髪、こもえ、アリス、カエル

サブキャラの出番はほんの少しなので、実質メインキャラ3人で物語を動かしているようなものです。
クリストフ=ベゾルトはヨハンの友人で、薔薇十字の創作に関わったとされている人物。

主なバトル

上条・キングVSヨハン・地獄の番人

ページ数は200ちょいで、新約2巻なみの薄さということもあり、バトルにそれほど力を入れているわけではありませんが。
それにしても、地獄すら意のままに操ろうとするヨハンは肝っ玉。
その執念、欲望。
これこそ、目的を達するためなら手段を選ばずって感じですね。

話の大まかな流れ

目的はシンプルに、あの世からこの世に帰ること。
この世は現世。人が生きている世界。
あの世は、一般的に天国か地獄。
善人の魂は天国に行って、悪人の魂は地獄に行くってことなのでしょうが。
なんで上条は天国じゃないのと思いましたが、それでは現世に戻りたくなくなる⁉
もしくは、現世に戻るための道が地獄にしかないとか…。
まあ、いろいろ考えられますが、作中では地獄からの脱獄を試みています。
イメージとしては新約18巻のアレイスター編に近いか。
あっちは下から上に登っていきましたが、こっちは上から下に向かっていきます。
道中、いろんな邪魔が入ったり、漫才したり、過去に触れたりといろいろ。
若い時のヨハンを見られたのは、思わぬ収穫。

話のテーマ

・死んだ人自ら生き返ることはできるのか
魂が存在する前提で話を進めると。
幽霊のようなふわふわした存在が元の体に戻り、手足や心臓を動かすことができれば蘇生成功。
ですから、日本の場合、火葬直前までが勝負。
他の肉体に転生はコロンスターがやっていますけど、まあ同じネタは使わないでしょう。
医師の死亡確定後。
心停止の状態から蘇生した人の数%は、臨死体験をするらしいですが、今回の話もそういうことなのかな?
肉体が残っていると、なんとなくその可能性を期待しちゃいますよね。
だからか、火葬よりも土葬のほうがいいんじゃないかと思ってしまいます。

・フェイクニュース
現代の課題として書いているのか定かではありませんが、ふと頭によぎりました。
嘘から出たまことの怖さ、影響力。
結果的にまことになったというより、冤罪に近いのかもしれません。
天国はある、地獄はあるという妄想が、現実に存在するかのように。
最初は軽いいたずらの気持ちでも、SNSでそれがどんどん広まり事実として確定されていく。
だから、歴史っていまいち真剣に考える気になれないですよね。
本当に紫式部なんていたの?という疑惑。
といいつつ、大河ドラマを見たりしているわけですが。

全体的な感想

・天国と地獄と魂
私は、生命は死ねばそこで終わりと考えているので、この手の話は願望の一言で片づけてしまう口なのですが、禁書の世界ではそうではないようです。
ようするに、人は死んでもなお続きがあると。
魂。
視覚、聴覚、触覚はもちろんのこと、魔術や幻想殺しまで使えるのはちょっと笑ってしまいました。それじゃあ、生きているときとほとんど変わらないじゃんと。
だったら、ここで暮らすのも悪くないなと思ってしまうのが一つの肝だったりします。
それと位相。
新約からちょくちょく出てきたこのワード。
結局、地獄もその一部のようで、オティヌスが世界を壊したとき、これもかと思うと、魔神が人の生死を操れるのも納得。

・コメディ調
読む前、新約9のようなシリアス展開を想像していたので、してやられたって感じです。
ですが、よくよく考えると、こういうのもありかなと。
地獄といえば、七つの大罪。その中に色欲がありますからね。これを生かさない手はないと。
今回は、あとがきで、今までの疑問の答えがちらほら出てきたのが、ちょっと嬉しかったりしています。

・キングスフォードについて
結果から見れば、この方の手のひら上といったところでしょうか。
完全な悪人がいないのと同様、完全な善人もいないのが定説ですが。
善悪なんて、人の気持ち次第ですからね。
罪悪感を抱かなければ、どんな行為も正義。話術で上条に屈した、ロシア正教のあの子を思い浮かべてしまう。
しかし、今回に限って言えば、悪そのもの。
脱獄の手助け+窃盗⁉。
だから、どれだけ善行を積んだところで、地獄の底に真っ逆さま。
それにしても、ヨハンがいなかったらどう蘇生するつもりだったのか、やや疑問が残る。

・ヨハンについて
俺の中では、とある史上、最強の人間なんですよね。
きっかけはどうあれ、間接的に、名だたる魔術師を育てあげた手腕を含めて。
問題は、極めて知名度が低いこと。
だいたい、名前が長すぎる。
ヨハン=ヴァレンティン=アンドレーエとか、とても呼びづらいし。
だから、歴史の底に埋もれてしまったと。
やってることは、てめえのケツはてめえで拭け、というけっこうカッコイイことなんですけどね。
過去を知ると、今までの行動すべてに合点がいく。
ただ、人によってはそれが悪行に見えるというだけ。

・上条について
「海賊王になる」「火影になる」「世界最強になる」など。
禁書の主人公は、明確な目標がないとずっと言われてきました。
その都度、発生したトラブルに対応しているだけ。
行き当たりばったりで、バトルものにもかかわらずほとんど成長が見られない。
まあ、それでも、ヨハンすら欲した幻想殺しがあるので、敵がどれだけインフレしてもそこそこ戦えるわけですが。
これは死んでも変わらずで、自分の幸せのためにというより、救いに失敗したアリスのために生き返ろうとしている風にしか見えない。
これがわかっているから、キングスフォードは真意を隠していたわけですが。
上条らしく、自分だけ生き返るなんて許されない、みたいな葛藤があってもよかったかな。

今後の展開予想

もやっとした終わり方ですからね。
上条の死が確定したのが1月6日23時58分。
1月7日昼間、とある高校の始業式の日に、告別式の話。その深夜、病院の霊安室に上条の遺体。
となると8日お通夜、9日葬儀と進むのかな。
上条の両親がまったく出てこないのが、非常に不気味。上条自身も少しは親を思い出せといいたくなるが、魂でも記憶を失っている?んじゃ、情愛も薄くなるか。
ストレートに考えると、インデックスが最期の献花をしているとき、ガバッと目が覚め彼女の胸に顔面がうずくまるみたいなギャグ路線になるんだろうけど。
なんか釈然としないんだよなあ、この地獄編。
どこからどこまでが現実で幻想なんだか。
そして、不幸体質の上条に奇跡なんて起きるのか

創約10の感想  創約12の感想

コメント